大富豪家2.0の日記全体に公開

2004年12月08日
10:25
 小学校での英語教育
を推進しようという話があるらしい。日本人の英語力が高まるならそれも良いのかと思ったのだが、実際はかなり問題があるらしい。

* 国語として言語を学習する場合、小学校から教えても進歩があまり変わらない。実際、英語を教えている小学校もあるのだが、特に効果があったという話は聞かない。
* 英語をちゃんと教えられる担任はほとんどいない。一度変な学習をしてしまうと修正するのが難しい。
* 英語が一番重要だという「英語帝国主義」に感化されてしまう危険がある。

「英語特区」になっている荒川区では小学校で英語の授業が始まっているらしいのだが、英語のできる父兄などから「頼むからやめさせてくれ」という悲痛な要望が沢山届いているのだそうな。

2004/12/18にシンポジウムが開催されるそうである。
http://www.otsu.icl.keio.ac.jp/2004/2004sympo.html
 

コメント    

2004年12月08日
11:01
だにゃ
3番目の理由はどうかと思わなくもないですが、2番目の教師足りないというのはそのとおりだと思います。
それにコミュニケーションの必要性を感じないと、さすがにモチベーションあがらんですよね。

特区もいいですが、その地域の人は選択の余地なくて強制なんですよね? ある意味全国大実験開催中みたいな感じで、10年後が不安です。
2004年12月08日
11:02
reservoir
> 英語のできる父兄などから「頼むからやめさせてくれ」

ここだけ目にはいると何かシュールですねぇ。
英語苦手で苦労している身としては、
英語力が高まる教育法を模索して欲しいモノです

学校の教育法って効果の測定がオープンになってませんよね。
あの辺も何とかして欲しいもんです
2004年12月08日
11:19
まえG
3番目の理由 重要ですよね。

Hepburn式ローマ字みたいな、日本人にとって無益(おそらく英語圏以外の外国人にとっても無益)な表記法が幅を利かせちゃったり。
2004年12月08日
11:30
i16(愛一郎)@一陽來復
小学校5年から高校の途中まで英会話習いに行ってましたが中西部から来た元アナウンサーの牧師が中心の英会話教室で結構恵まれてました。もっとも受験英語ともほぼ無関係だったし後に英語圏へ行くこともなく英語の歌を聴くぐらいで結局はカラオケで英語曲を歌うぐらいにしか生かされてませんけど。ネイティブスピーカーの先生と英語しか使っちゃいけないというルールで子供たちで遊ぶ、というのから入ったわけで日本にいる割りに英語アレルギーはあんまりないか。「エートは言わんでよろしい」のCMのようだと確かにやめたほうがいいんでしょうね。そういえば高校のときに英語の教師が不勉強で発音も悪いというので授業をボイコットしたクラスがあった。僕らのクラスの担当はたまたまそんなにひどくなかったですけどそれでも教師の説明のおかしい部分は生徒が指摘して直させてました。
2004年12月08日
11:33
大富豪家2.0
嫌な高校やなぁ...
2004年12月08日
12:05
よしき
早期教育と言っても、本当に自然に吸い込むように(bottom-upなやりかたで)脳が言語を吸収するのは7-8歳までなので、小学校高学年からはじめてもすでに手遅れと言いますよね。

「学習言語」という概念がありますが、日本で普通に教育を受ければそれは当然日本語で、数学も物理も考えるときは日本語です。アメリカのレストランで料理を上手に頼めるようになるというのが目的なのでなければ、日本語に時間を割いたほうが良いですよね。それに、英語でも文章がちゃんと読めたり書けたりするほうが、会話ができるよりも重要ですし。単位時間当たりにやり取りできるビット数が違いますので。

ちなみに、僕はいつの間にか米国生活も4年を過ぎ、同僚には日本語を話す人がいないという状況でしたが、今でも1週間とか2週間とか集中してコード書きをすると、その後は英会話能力が低下することを自覚します(困るほど低下するわけではありませんが)。少なくとも僕の場合は脳みその容量には大分限りがあるようです^^;

語学習得は集中、およびbottom-upとtop-downの両方を意識してやるのだ大事だと、僕の乏しい経験がささやきます。才能のある人は確かにいますが、僕は明らかにとろいほうで、それなりに困らなくなるまで2年はしっかりかかりました。

日本人は日本語で生活できる、という特権があるのですから、別にみんながしゃべれるようになることもなく、ばっちり世界に打って出られるくらい良いものを作り出す人と、コミュニケーションを担当する人が分業してやるというので良いと思いますけどね。
2004年12月08日
12:14
shinji
小学校で手遅れだってのはそうかも知れない。僕は何故か小学校1年生から塾で英語を習いましたけど、確かに、さして英語はうまくならず。でも論文書くので苦労しているぐらいで、日常会話で困った記憶はほとんどないです。だが、学生の異常な英語忌避を見ると僕はきっとましな方なんだろうと思う。それをなくすためだけにでも小学校から教えるのは悪くないと思うな。「やめてくれ」は、きっと教え方が悪いんでしょ。今の中学校みたいな教え方ではだめさ。
2004年12月08日
12:53
 あおしま
日本語を介すると学習効率悪いのに、日本語にしがみついているからではないかと。私なんかよくぞそこまで構造が異なる物を混合して扱えるなあといつも感心します。
2004年12月08日
14:13
よしき
念のため書いておくと、僕が「それなりに困らないレベル」と言ったのは、例えば思わぬ冗談を言われたときに、とっさに冗談で切り返したりできる、というようなレベルです。

ノーベル賞の白川秀樹博士も、「日本語で研究ができたから先に進めたので、もし東南アジアの国のように英語の教科書を使わざるを得なかったらきっとここまでのことはできなかっただろう」というようなことは言ってましたね。利根川進博士はきっと違うことを言うと思うので人それぞれと言う面もあるとは思いますが。

なんだか突然人の日記で暴れてすみません。いわゆる逃避です。
2004年12月09日
00:49
@
基本的語学が身に付いていないのに外国語は意味がないとも言われますね。
2004年12月09日
01:53
kapibara
友人の子はママが日本人、パパが外国人ですが、
生まれてすぐ、ママは日本語でパパは英語で、と
分けて育てていました。

分けないと学習過程でこんがらがるらしいです。
2004年12月09日
12:10
shinji
小学校から習った僕はこんがらがった記憶はないです。英語に集中すると日本語が出てこなくなるとかはあるけど。それはこんがらがるとは違うよね。バイリンガルでも、そうなのかな。
2004年12月09日
14:48
よしき
いやいや、河野さんがどのような小学生だったかはこの議論(なのか?)にはあまり関係はないでしょう^^;

小学校低学年で、bottom upな(聞いているだけで音素一つ一つをそのまま並べて覚てしまえる)言語獲得能力は固まってしまうということのはいろいろな言語学者が言っていますし、こちらの日系社会のミニコミ誌を見ていると、英語力も日本語力も同年代のほかの子供と比べて明らかに落ちる、という子供を持つ親の悩み相談が良く載っていたりします。知り合いたちがどうだというのは語弊があるのでいいませんが。先生の回答は確かに違う言葉だということを意識させるように、というものだったように記憶しています。

南カリフォルニアなので、スペイン語と英語を自由自在に混ぜて使っているコミュニティもたくさんあると聞きます。よそ者にはあんまり直接そのような会話に参加させてもらえる機会はないですが。
2004年12月10日
01:35
kapibara
スペイン語と英語はやはり構造が似ているので、

日本語と英語ほどの乖離は無いような気がするのですが。。
関係代名詞の概念とか言語構造に関することは、
初めて言語に接する子供にははっきり区別して覚えないと、
やはりその統語法に添って思考したり認知したりするようになる部分も多いし、この統語法の基礎がないとその後の複雑な文章の読み書き、母語によって論述することも難しくなるんじゃないでしょうかねえ。。。

ただそうなれば使用する言語特有の思考の癖ってものも
あると思うので、例えば英語、日本語両方でその欠点を補えるほどのバイリンガルレベルで熟達するのは難しいのかなぁ
とも思ったりしますし。

でも水村美苗さんみたいな例もあるから一概には言えませんし。
2004年12月10日
14:56
shinji
帰国子女とか、まぁ、やっぱり日本語は弱いですね。意外な言葉を知らなかったりするし。英語も日本語もすばらしくできれば、それは良いんでしょうけど、なかなかそうはいかないよな。それに、それで良い気がする。小学生には、広く、早く、いろんなことを勉強してほしい。