ヒアリング資料
(0) 研究グループ名
情報流デザイングループ
増井俊之
masui@pitecan.com
(1) グループの研究目的
- ユビキタス環境において、誰もがいつでもどこでも自分流に情報の流れを制御するための基礎技術の開発
- 「ユビキタス + ユニバーサル」
- 検索
- 視覚化
- 認証
- 入出力デバイス
- Web時代の新しいエンターテインメントを創出する
(2) 研究グループの構成
- 常勤
- 非常勤
- 永田周一 (慶應SFC)
- 渡邊恵太 (慶應SFC)
- 渡辺訓章
- 櫻井稔 (東京芸大)
- 木村廉太郎
(3) 部門留置費の要求
2005年度予算使用状況
設備費 | 874,265 |
消耗品費 | 3,197,588 |
外国旅費 | 1,076,397 |
内国旅費 | 915,370 |
役務工事作業費 | 449,370 |
通信運搬費 | 363,483 |
契約職員 | 2,726,409 |
合計 | 9,180,945 |
2006年度予算案
設備費 | 1,000,000 |
消耗品費 | 3,000,000 |
外国旅費 | 1,500,000 |
内国旅費 | 1,000,000 |
役務工事作業費 | 500,000 |
通信運搬費 | 500,000 |
契約職員 | 5,000,000 |
合計 | 12,500,000 |
(4) 政策予算および外部資金
松下電器産業
- 「ユビキタスホーム連携における操作端末に関する研究」
- デジタルカメラ、写真のインタフェースの研究開発
- ユビキタス時代の情報家電の研究開発
- 300万/年 確定
- 900万上積みの可能性あり
中山隼雄財団
- Modulobeの開発
- 助成金200万円確定 (すでに予算化されている)
Yamaha社プロジェクト
- 4月〜8月までの共同研究「新しい音楽の楽しみ方」を予算100万円で契約
- 8月末にYamaha社社長へのプレゼンがあり、そこで後期が確定
- 9月〜来年3月の後期で、予算800万円獲得を目指している。
- 1年間で900万円の予算を想定しており、アンバランスな予算配置となる。
- 前半後半を450万円づつとすると、前半でおよそ350万円足りなくなる。
- 開発人員として二人必要だと考えている。他、機材などの購入も必要。
YCAM展示プロジェクト
- 山口県山口市の美術館YCAMより、Modulobeの展示依頼が来ている。
- 当初600万円の予算提示があり、その後800万円に増額された。
- この予算には、数百万かかる会場設営費が含まれている。
- 開発に使える金額(=産総研が受け取る予算)がいくらかは現時点では不明。
- 船生さんが契約事務を進めている。現時点ではまだ契約完了していない。
- YCAM展示プロジェクトには、二人の人員が必要だと考えている。
- その他、展示に要する機材の購入などを行う。
NTTドコモ社プロジェクト
- NTTドコモ社より共同研究の提案が来ている。
- 昨年2005年度には150万円の予算で共同研究オファーが来たが、契約できず。
- 今年度は、契約のスキームがまだまったく見えていない状態。
- そのため、金額について話し始められないでいる。
- 中身にもよるが、開発人員として一人必要だと考えている。
申請中の科研費
情報セキュリティに関する研究
- 個人認証
- サーバログ情報の活用
- 個人サーバのシステム管理者が,Webサーバのログを有効活用できるよう
- その支援を可能にするシステムの研究開発
- ログの監査/閲覧ならびに不正行為の痕跡に関する情報共有
情報共有/検索システム
- 写真管理
- 大量の写真を個人で管理/閲覧/検索できるようなweb-based systemの開発
(塚田)
(5) 研究グループの平成17年度の実績
受賞など
- ドコモモバイルサイエンス賞受賞 (増井)
AIST Todayなどで紹介
- インタラクション2006 招待講演者推薦賞 (増井)
システム開発/運用
- qwikWebの実用化 + 論文発表 (江渡)
- Modulobeの開発 (江渡)
- 本棚.org (増井)
- 地図帳.org (増井)
- マイ認証システム (増井)
- 索引ベース検索システム (増井)
- 写真の位置情報活用システム (増井)
- 各種ユビキタス入出力装置 (塚田)
- リンク関係からのデータマイニング手法の開発 (増井)
論文
- 「Awase-E」, UbiComp2005 (高田)
- 「マイ認証」, インタラクション2006 (増井, 塚田, 高田)
- 「MouseField: ユビキタスコンピューティングのための入力デバイス」 情報処理学会論文誌, Vol. 46, No. 7, pp. 1661-1670, July, 2005 (椎尾, 増井, 塚田)
- 「Corpus-based Predictive Text Input」 AMT2005論文集, (小松, 増井, 高林)
- 「qwikWeb - Integrating mailing list and WikiWikiWeb for group communication」, WikiSym2005 (江渡, 増井)
- Modulobe (江渡他)
- 「Modulobe: 物理シミュレーションによる仮想生物構築環境」 EC2005 (エンタテインメント・コンピューティング2005) (神戸)
- 「Modulobe」アート-&テクノロジーの過去と未来, 日本ソフトウェア科学会
- 「Modulobe: 物理シミュレーションによる仮想生物構築インタフェース」 WISS2005, 日本ソフトウェア科学会
- 「N.M-gram: ハッシュ値付きN-gram法の実装と空間効率の」, 情報処理学会 情報学基礎研究会 (平林, 江渡)
招待講演
- 2005/4 Yahoo! (増井)
- 2005/5/25 アカデメディア (増井)
- 2005/6/22 メディアデザイン研究 @ 東京造形大学 (江渡)
- 2005/7/1 GISシンポジウム (増井)
- 2005/8/12 NICT@奈良 (増井)
- 2005/8/30 ENネットフォーラム (増井)
- 2005/9/30 GoogleEarth (増井)
- 2005/11/22 中京大学 (江渡)
- 2005/12/14 電気通信大学 (高田)
- 2005/12/15 チームつかもと研究会 (増井)
- 2005/12/21 芸術社会学講演 @ 芸大 (江渡)
- 2006/1/19 総務省 コミュニティツール研究会 (増井)
- 2006/1/20 日本ファッション協会 (増井)
- 2006/1/23 Wikiばな小話 (増井)
- 2006/2/28 「ユビキタス・ガジェット」ワークショップ@秋葉原 (増井)
- 2006/3/13 サイバーアシストコンソーシアム (増井)
雑誌記事
- 「私の情報整理術」 情報処理 (江渡)
- 「WikiSym2005報告」 Software Design (江渡)
- 「qwikWeb第一回目」 Rubyistマガジン (江渡)
- 「qwikWeb第二回目」 Rubyistマガジン (江渡)
- 「私の情報整理術」 情報処理 (増井)
- 「私の情報整理術」 情報処理 (永田)
- 「Phidgets」 Unix Magazine (増井)
- 「Ajax」 Unix Magazine (増井)
- 「携帯から位置情報を活用」 Unix Magazine (増井)
- 「逆リンクと兄弟リンク」 Unix Magazine (増井)
- 「位置情報からの検索」 Unix Magazine (増井)
- 「TV番組の検索と録画予約システム」 Unix Magazine (増井)
- 「並べる!技術」 Unix Magazine (増井)
- 「Rindaによる実世界指向プログラミング」 Unix Magazine (増井)
- 「本棚演算」 Unix Magazine (増井)
- 「Greasemonkeyによるブラウザ機能の拡張」 Unix Magazine (増井)
- 「索引ナビゲータ」 Unix Magazine (増井)
- 「マイ認証」 Unix Magazine (増井)
- 「写真の位置登録」 Unix Magazine (増井)
- 「」 Software Design (塚田)
書籍
ソフト公開
- qwikWeb (江渡)
- 新部裕氏によるCodeBlogプロジェクトにて、基盤ソフトェアとして採用された。
- Modulobe (江渡)
- ネット上に登録されたモデル数は、96体程度となった。
- Phidget Server他 (塚田)
(6) 研究グループの平成18年度計画
キーワード
- ユビキタス
- ユニバーサル
- 位置情報
- 認証
- Web2.0
- エンターテインメント
Web上のコミュニケーションシステム
- qwikWebの流れとはまったく違うシステムとの融合を図る。
- コミュニケーションを実現するための基盤的ソフトウェアを構築する。
中山隼雄財団
- Modulobeの改良を行う。
- Railsを基盤としたモデル共有システムを構築する。
- 物理シミュレーションを進化させ、新しい動きを実現できるようにする。
- 多様な地面などの環境の変化を導入する。
- より多様なモデルの操作手法を導入する。
- ネットワークとの連携を実現する。
Yamahaプロジェクト
- 粒子の流れをベースとした音楽・音色生成システムを構築する。
- 粒子の流れを計算するソフトウェアを元に、どのように音色を生成するかを検討する。
- 既存の音楽ソフトウェアなどを利用し、音色生成手法を検討する。
YCAM展示プロジェクト
- ModulobeをYCAMで展示する。
- 来場者が子供が中心であることを考え、子供用インタフェースを考案する。
- 山口市全域の小学校、中学校を対象としたワークショップを企画する。
- ワークショップ開催にむけて、エディターのインタフェース改良を行う。
NTTドコモプロジェクト
- ネットワーク上のコミュニケーションをテーマとした作品制作を行う。
- 持続的なコミュニケーションを実現するための基盤的ソフトウェアを作成する。
秋葉原ショールーム
- MouseFieldアプリケーションの拡充
- その他のデバイスの開発
秋葉原実証実験
- 妹尾プロジェクト
- 秋葉原を実証フィールドとしてユビキタス関連の実験を行なう
(6) 期待される成果
- ユビキタス環境における新しいコミュニケーションシステムの開発
- ユビキタス環境で利用する新しい入出力デバイスの開発
- ユビキタス環境における新しいエンターテインメントの開発
- ユビキタス環境におけるセキュリティシステムの開発
- 各種メディア/団体におけるプレゼンス拡大
- 博物館, 美術館, 雑誌, Web
- ハッカーコミュニティ
- Web2.0企業 (Yahoo!, Google, etc.)