著者
Michael J. Knister, Atul Prakash
タイトル
DistEdit: A distributed toolkit for supporting multiple group editors
書籍
Proceedings of the Conference on Computer Supported Cooperative Work (CSCW '90)
ページ
343-355
日時
October 7-10 1990
出版
ACM Press
概要
DistEdit is a toolkit for building applications that support collaboration between people in distributed environments. In particular, it allows one to build interactive group editors and has the ability to support different editors simultaneously. The toolkit allows existing single user editors to be modified slightly to become a multi-user system.
コメント
DistEditはリアルタイムで複数の人間が使用するエディタ のためのツールキットである。 GROVE\cite{Ellis:GROVE},ShrEdit\cite{ShrEdit}などの 共用エディタと異なり、DistEditはユーザが使い慣れた各 種のエディタを共用エディタとして使うためのツールキッ トである。ユーザが使ういろいろなエディタはDistEditの フロントエンドとして働く。\cite{Lantz:CSCWarch}の方 式と似ているがDistEditではフロントエンドの方が大きく なっている。 CSCWエディタではクライアント-サーバ形式がよく使われ ているが、サーバのクラッシュに弱いしユーザが一人のと きにもサーバを経由しなければならないので、各ユーザが コピーを保持し、atomic broadcast protocol \cite{Birman:reliablecomm}を使ったシステム \cite{Birman:ISIS}で整合性を保っている。 DistEditは文字挿入、行挿入などのプリミティブを 通信に使用する。(LIZA\cite{Gibbs:LIZA}ではもっと 高レベルのプリミティブも使われている) MicroEmacsをDistEdit用に改造したものを使用して実験を 行なった。 ひとりめのユーザがファイルを指定してエディタを起動す ると彼が``マスタ''となって編集作業は普通に行なわれる が、ふたりめのユーザが 同じファイルを指定してエディ タを起動すると彼は``オブザーバ''となり、同じファイル を覗いたりウィンドウサイズを変えたりすることはできる が編集作業はできない。このときカーソルはマスタの動き をそのまま反映するかまたはオブザーバが勝手に動かすこ とができる。マスタはその主導権を譲ることができ、この 場合他者が新たなマスタとなる。ファイルの内容はローカ ルにセーブできるので、オブザーバやマスタがこけてもど こかに残っていると考えられる。
概要
ISISという信頼性ある通信を保証したCSCW用ツールキット をもとにしているようだが、これはどのようなものなの だろうか。DistEdit自体はISISがあればえいやっと作れる だろうから面白いとは思えないが... プリミティブを決めているので異なるプラットフォーム でも使える。しかしこれはエディタについてだけであって、 エディタ以外のCSCWシステムを作るときは全部設計 しなおしになってしまうのでは。 他人がマスタになってるとき自分もマスタになりたい ことを知らせるには電話(!)などを使わなければならない。
カテゴリ
CSCW
Category: CSCW
Comment: DistEditはリアルタイムで複数の人間が使用するエディタ
        のためのツールキットである。
        GROVE\cite{Ellis:GROVE},ShrEdit\cite{ShrEdit}などの
        共用エディタと異なり、DistEditはユーザが使い慣れた各
        種のエディタを共用エディタとして使うためのツールキッ
        トである。ユーザが使ういろいろなエディタはDistEditの
        フロントエンドとして働く。\cite{Lantz:CSCWarch}の方
        式と似ているがDistEditではフロントエンドの方が大きく
        なっている。
        CSCWエディタではクライアント-サーバ形式がよく使われ
        ているが、サーバのクラッシュに弱いしユーザが一人のと
        きにもサーバを経由しなければならないので、各ユーザが
        コピーを保持し、atomic broadcast protocol
        \cite{Birman:reliablecomm}を使ったシステム
        \cite{Birman:ISIS}で整合性を保っている。
        DistEditは文字挿入、行挿入などのプリミティブを
        通信に使用する。(LIZA\cite{Gibbs:LIZA}ではもっと
        高レベルのプリミティブも使われている)
        MicroEmacsをDistEdit用に改造したものを使用して実験を
        行なった。
        ひとりめのユーザがファイルを指定してエディタを起動す
        ると彼が``マスタ''となって編集作業は普通に行なわれる
        が、ふたりめのユーザが 同じファイルを指定してエディ
        タを起動すると彼は``オブザーバ''となり、同じファイル
        を覗いたりウィンドウサイズを変えたりすることはできる
        が編集作業はできない。このときカーソルはマスタの動き
        をそのまま反映するかまたはオブザーバが勝手に動かすこ
        とができる。マスタはその主導権を譲ることができ、この
        場合他者が新たなマスタとなる。ファイルの内容はローカ
        ルにセーブできるので、オブザーバやマスタがこけてもど
        こかに残っていると考えられる。
Abstract: DistEdit is a toolkit for building applications
        that support collaboration between people in
        distributed environments.  In particular, it allows
        one to build interactive group editors and has the
        ability to support different editors simultaneously.
        The toolkit allows existing single user editors to
        be modified slightly to become a multi-user
        system.
Bibtype: InProceedings
Booktitle: Proceedings of the Conference on Computer
        Supported Cooperative Work (CSCW '90)
Author: Michael J. Knister
        Atul Prakash
Pages: 343-355
Month: October 7-10
Title: {DistEdit}: A distributed toolkit for supporting
        multiple group editors
Comment1: ISISという信頼性ある通信を保証したCSCW用ツールキット
        をもとにしているようだが、これはどのようなものなの
        だろうか。DistEdit自体はISISがあればえいやっと作れる
        だろうから面白いとは思えないが...
        プリミティブを決めているので異なるプラットフォーム
        でも使える。しかしこれはエディタについてだけであって、
        エディタ以外のCSCWシステムを作るときは全部設計
        しなおしになってしまうのでは。
        他人がマスタになってるとき自分もマスタになりたい
        ことを知らせるには電話(!)などを使わなければならない。
Year: 1990
Note1: software design, implementation
Address: Los Angeles, California
Publisher: ACM Press