Indy/Indigo2の外部ブートディスク作成法
基本知識
- 各種操作にはコマンドモニタ(ROM)を使う。
立ちあげ時にESCを押すことによりコマンドモニタに入れる。
Indy/Indigoの場合はGUIボタンも使える。
- コマンドモニタの見かけは機種によりかなり異なることに注意。
- コマンドモニタはまずブート時にスタンドアロンシェル(sash)を
立ちあげ、その後sashがカーネル(/unix)を読む。
- コマンドモニタはブート用のパーティション内のファイル(sashを含む)
しか操作できないが、sashはUNIXファイルシステムを操作できる。
(2段階でブートしている)
- コマンドモニタ及びsashでは "dksc(c,n,u)" という名前で
パーティションを指定する。
c: SCSIコントローラ番号
内蔵ディスクの場合は0
外付けディスクの場合は
Indyの場合は0
Indigoの場合は1
n: SCSI ID
u: パーティション番号
例えば内蔵ディスクのルートパーティションは
``dksc(0,1,0)''という名前になる。
パーティションは'fx -x'コマンドで操作することができる。
ブートディスクの場合
0: ルートディスク
1: スワップ
8: sashなどのブート用領域
とするのが基本であるが、
0: ルート
1: スワップ
6: /usr など
8: sashなどのブート用領域
などとすることもあるようである。
- ブートディスクを作る場合は fx -x の resize モードで
'root' を指定すると自動的に上のように設定される。
- 特別のデバイスの場合(Zipなど)は、スワップを作らずに
全部を0番パーティションに割りあてるとよい。SCSI id=5の
ZipがIndigoの外部SCSIに接続されている場合は、この
パーティションは dksc(1,5,0) として参照される。
- UNIXからは /dev/dsk/dks?d?s? という名前でパーティションを
参照する。上の例の場合 /dev/dsk/dks1d5s0 となる
e.g. # mount /dev/dsk/dks1d5s0 /zip
外付けディスクからのブート法
例えば SCSI ID=6 のディスクから立ち上げる場合は、立ち上げ
画面でEscを押してPROMモニタに入り、
>> boot -f dksc(0,6,8)sash dksc(0,6,0)unix root=dks0d6s0
のようなコマンドを起動する。これは、
- コントローラ0 SCSI ID=6の8番パーティション内のsashを起動して
- sash上で 'boot dksc(0,6,0)unix root=dks0d6s0' を起動
していることになる。つまり sash から、コントローラ0, SCSI ID=6の
0番パーティション内の/unixを起動し、ファイルシステムのルートと
して同じパーティションを使うことを示している。
e.g. Indigoの外部ディスクから立ち上げる場合
>> boot -f dksc(1,6,8)sash dksc(1,6,0)unix root=dks1d6s0"
スワップを指定する場合
>> boot -f dksc(1,6,8)sash dksc(1,6,0)unix root=dks1d6s0 swap=/dev/dsk/dks1d6s1
ブート可能外付けディスクフォーマット法
UNIXが動いている場合は "fx -x"を起動し、resize -> root を選択する。
fx は起動時にいろいろ聞いてくるので、
装置名(SCSIの場合dksc)、コントローラ番号(0/1)、SCSI ID を
入力する。
'fx'はCD-ROMからでも起動できる。この場合はROMモニタを利用して
sashを立ちあげ、その中からfxを呼びだすことになる。機種毎にsashと
fxが異なる。Indigo2の外付けCD-ROMの場合は
>> boot -f dksc(1,4,8)sashARCS dksc(1,4,7)stand/fx.ARCS --x
とすると'fx -x'が起動される。('-x'はfxの引数なので、bootでは
ふたつ'-'を指定している。) sashに入ってから
sash: boot dksc(1,4,7)stand/fx.ARCS -x
としても同じである。これは、
- コントローラ1の、SCSI ID=4のCD-ROMの8番パーティションの
'sashARCS'(Indigo2用sash)を起動し、それから
- コントローラ1の、SCSI ID=4のCD-ROMの7番パーティションの
'fx.ARCS'(Indigo2用fx)を起動していることになる。
機種はROMモニタから'hinv'コマンドで知ることができる。
(Indigo2の場合'IP22') 実際のコマンド名(sashARCS,etc.)は
デスクトップのヘルプで調べることができる。
fxでパーティションを切り直したときは、
各パーティションに大してmkfsを行なわなければならない。
mkfsはAdmin -> mkfsで実行できる。
外付けディスクへのシステムインストール法
外付けディスクにシステムをインストールするには、内蔵
ディスクをはずしてから外付けディスクをSCSI ID=1として
接続し、CD-ROMから普通にインストールすればよい。
よくわからない点
- コマンドモニタの'boot'の引数の仕様がわからない。
swap=... というのはたまたまうまくいっただけ。
- Indigo2には何故SCSIコントローラが複数あるのか?
内部にも沢山SCSI装置をつなげられるのかもしれない。
- Indigo2で外部ディスクからブートするとき、明示的に
スワップを指定しないと立ち上げ時に文句を言われる。
(UNIXが立ちあがった後で 'swap -a' コマンドで追加
しても問題はない)