大富豪家2.0の日記
2004年05月23日
01:31
ペンによる文字入力手法に関する裁判で
XeroxがPalmに敗れたらしい。
http://
news.c
om.com
/2100-
1046_3
-52181
85.htm
l
Palmで使われていたGraffitiという一筆書による文字入力手法が、1993年にXerox PARCの研究者が発表したUniStrokeという手法の特許に抵触していると訴えていたものである。
Unistroke:
http://
piteca
n.com/
bib/Go
ldberg
_Unist
roke.h
tml
この裁判の影響で、現在のPalmにはGraffitのかわりにGraffiti2という使いにくい入力システムが搭載されておりユーザに不評を買っている。(Palmの掲示板では「Graffiti2をGraffitiにするにはどうするの?」という質問であふれかえっている。) この訴訟の結果XeroxもPalmもユーザも大きく損をしたことになる。そもそもの特許のアイデアというのが「普通のアルファベット文字を認識するかわりに認識しやすい特殊な一筆書を使う」という超単純なものであるから徒労感爆発である。
Xerox PARCといえば、グラフィカルインタフェースやEthernetなど、現在のパーソナルコンピュータで使われている重要技術の基礎を築いた超優秀有名研究所だったのだが、研究成果が直接儲けにつながったことがないという評判を欲しいままにしてるうえに、近年は財政がかなり厳しくなっていたためこういう訴訟に及んだものと思われる。しかし結果的に徒労に終わり、ユーザを含むすべての関係者に損害を与えたというのは実に嘆かわしいことである。
近年はMark Weiserが「ユビキタスコンピューティング」という概念を提唱するなど新しい動きもあったのだが、Mark Weiserが突然亡くなってしまった後はほとんど噂を聞かない。最近PARCには行っておらず現在どういう状況にあるのか全然知らないのだが、阿呆な訴訟などしてる暇があったら新技術の創出をぜひ頑張ってもらいたいものである。
コメント
2004年05月23日
05:48
knok
特許でまともに儲けるのって普通はものすごく難しいですよね...この場合も結局敗訴してしまったわけで、その分損してるわけですし。自分の回りでも特許回避策らしきものを使ったライバル会社の実装が見付かって法務で検討したけども、結局「訴訟起こすだけの覚悟があるか?」という話になってじゃあとりあえず様子見、なんてことになりましたよ。
2004年05月23日
17:52
くるとん
Xeroxの特許に抵触が認められたものの
特許そのものが無効という結論でしたよね。
Xeroxさん次は特許庁を訴訟ですよ。(笑)