- 著者
- Gary Belsky, Thomas Gilovich
- タイトル
- 人はなぜお金で失敗するのか
- 日時
- 2003
- 出版
- 日本経済新聞社
- コメント
- 普通の経済学は、人は理性的に損得を考えて行動するということを
前提に作られているが、実際は間違いや勘違いによって
ずいぶん損をしているのだという話。
いろんな間違いをする例が沢山紹介されている。
こういう研究を「行動経済学」というらしい。
- 概要
- 確かにいろんな理由で人間は間違った選択をする。
これは投資に限っことはないわけだが、
この本ではどんな話も投資に関連づけてしまっている。
モンティホール問題は有名だし、
カード裏返し問題などは
「ビル・ゲイツの面接試験 - 富士山をどう動かしますか?」や
このページや
このページなど
いろいろなところで紹介されている間違いやすい論理問題なのだが、
投資における間違いとはかなり違う気もする。
間違えて損する人がいるということは、その逆をやれば得をすることであろう。
普通に考えて普通に間違えて損をする人の逆の行動をしたいものである。
とはいえモンティホール問題みたいなもので儲けるというのは卑怯すぎる気もする。
(2004/2/12 増井) - 内容
* 心の会計
タナボタの金は浪費してしまいやすい
チケットをなくしたときもう一枚買うか?
クレジットカードはつい沢山使う
高い買い物をするときは要らないものを高価に追加購入してしまいやすい
還付金は散在しやすい
100ドルのものを買おうとしたとき、近くで同じものが75ドルで売ってたら足をのばすが
2000ドルのものを買おうとしたとき近くで1975ドルで売ってたとしても足をのばさないかもしれない
非常用の貯金をしつつクレジットでものを買うのは馬鹿げている
ちゃんと返済していれば非常時にはかしてもらえるからである (★本当か?)
* 五十歩百歩
同じ条件でも異なる判断をしてしまうことがある
p61 負けがこんでいる人は大勝負に出やすい
ウェーバーの法則:
1000ドル持っているとき、半々の確率で1000ドルもらえるか/確実に500ドルもらえる
2000ドル持っているとき、半々の確率で1000ドル取られるか/確実に500ドルとられる
後者の場合は賭けにでやすい 2000/1000の比のため
★ アメリカには朝三暮四ということわざが無いということでは
何かを選択するときは利点に目がいき、キャンセルするときは欠点に目がいく
得る楽しみよりも、失う苦しみの方が多い というのが前述の話の答
上昇し続けている株はつい売ってしまう、下りかけると頑張って持ち続けて損する
家を売るタイミングを間違う例
チケットにお金をつぎこんだ人ほど頑張ってコンサートに行く
金をつぎこんだ車は頑張って修理する
税金の場合も同じ。公的資金をたくさん注ぎ込めばやめるわけにいかなくなる。
株はインデックスファンドにしろと言っている。橘氏の本と同じだね。
魅力的な選択枝が多いと人は何も選択しなくなる
所有効果 = 自分が持っているものは高くないと売らない
たとえタダでもらったものだとしても!
他人のものは安く買おうとする
企業はお試しシステムでこれを実践している
「ノッてる」選手もそうでない選手も、シュートの成功率はいつもの平均と変わらない
モンティホール問題
自動車とかヤギとかいう番組が本当にあったわけではないらしい。
取引しましょう、という番組の中でそういう例をとりあげたということなのか
要するに確率はわかりにくいから注意しろという結論にしてしまっている。(無難)
またインデックスファンドをすすめている
* 錨を上げる
あまり関係ないことにこだわってしまうことがある
人は一度決めたことにこだわりやすい
情報を一度に与えて選択させると適切に判断する場合でも、
小出しにすると最初の選択が尾をひいてしまう
第一印象は尾をひく
トヨタを買う人は次のトヨタに沢山金を使う
すぐ買い替える人ほどその傾向が強い
人は関係ない数字でもあればまどわされる
適当な年号を与えてから「ジンギスカンの死んだ年は?」と聞くと、
前に聞いた年号に左右される
人は最初に提示される価格にどうしても左右されてしまう 不動産、オークションなど
カード裏返し問題
- カテゴリ
- Money,
Business,
Psychology
ISBN: 4532191971
Category: Money Business Psychology
Comment: 普通の経済学は、人は理性的に損得を考えて行動するということを
前提に作られているが、実際は間違いや勘違いによって
ずいぶん損をしているのだという話。
いろんな間違いをする例が沢山紹介されている。
こういう研究を「行動経済学」というらしい。
Bibtype: Book
Contents: <pre>
* 心の会計
タナボタの金は浪費してしまいやすい
チケットをなくしたときもう一枚買うか?
クレジットカードはつい沢山使う
高い買い物をするときは要らないものを高価に追加購入してしまいやすい
還付金は散在しやすい
100ドルのものを買おうとしたとき、近くで同じものが75ドルで売ってたら足をのばすが
2000ドルのものを買おうとしたとき近くで1975ドルで売ってたとしても足をのばさないかもしれない
非常用の貯金をしつつクレジットでものを買うのは馬鹿げている
ちゃんと返済していれば非常時にはかしてもらえるからである (★本当か?)
* 五十歩百歩
同じ条件でも異なる判断をしてしまうことがある
p61 負けがこんでいる人は大勝負に出やすい
ウェーバーの法則:
1000ドル持っているとき、半々の確率で1000ドルもらえるか/確実に500ドルもらえる
2000ドル持っているとき、半々の確率で1000ドル取られるか/確実に500ドルとられる
後者の場合は賭けにでやすい 2000/1000の比のため
★ アメリカには朝三暮四ということわざが無いということでは
何かを選択するときは利点に目がいき、キャンセルするときは欠点に目がいく
得る楽しみよりも、失う苦しみの方が多い というのが前述の話の答
上昇し続けている株はつい売ってしまう、下りかけると頑張って持ち続けて損する
家を売るタイミングを間違う例
チケットにお金をつぎこんだ人ほど頑張ってコンサートに行く
金をつぎこんだ車は頑張って修理する
税金の場合も同じ。公的資金をたくさん注ぎ込めばやめるわけにいかなくなる。
株はインデックスファンドにしろと言っている。橘氏の本と同じだね。
魅力的な選択枝が多いと人は何も選択しなくなる
所有効果 = 自分が持っているものは高くないと売らない
たとえタダでもらったものだとしても!
他人のものは安く買おうとする
企業はお試しシステムでこれを実践している
「ノッてる」選手もそうでない選手も、シュートの成功率はいつもの平均と変わらない
<a href="http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/J/nagai/monty/monty1.html">モンティホール問題</a>
自動車とかヤギとかいう番組が本当にあったわけではないらしい。
取引しましょう、という番組の中でそういう例をとりあげたということなのか
要するに確率はわかりにくいから注意しろという結論にしてしまっている。(無難)
またインデックスファンドをすすめている
* 錨を上げる
あまり関係ないことにこだわってしまうことがある
人は一度決めたことにこだわりやすい
情報を一度に与えて選択させると適切に判断する場合でも、
小出しにすると最初の選択が尾をひいてしまう
第一印象は尾をひく
トヨタを買う人は次のトヨタに沢山金を使う
すぐ買い替える人ほどその傾向が強い
人は関係ない数字でもあればまどわされる
適当な年号を与えてから「ジンギスカンの死んだ年は?」と聞くと、
前に聞いた年号に左右される
人は最初に提示される価格にどうしても左右されてしまう 不動産、オークションなど
カード裏返し問題
</pre>
Author: Gary Belsky
Thomas Gilovich
Title: 人はなぜお金で失敗するのか
Comment1: 確かにいろんな理由で人間は間違った選択をする。
これは投資に限っことはないわけだが、
この本ではどんな話も投資に関連づけてしまっている。
<a href="http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/J/nagai/monty/monty1.html">モンティホール問題</a>は有名だし、
カード裏返し問題などは
「<a href="http://www.pitecan.com/bib/Poundstone_Microsoft.html">ビル・ゲイツの面接試験 - 富士山をどう動かしますか?</a>」や
<a href="http://ww2.wt.tiki.ne.jp/~keixx/quiz/21-30/q25.html">このページ</a>や
<a href="http://www.02.246.ne.jp/~toi/test.html">このページ</a>など
いろいろなところで紹介されている間違いやすい論理問題なのだが、
投資における間違いとはかなり違う気もする。
<br>
間違えて損する人がいるということは、その逆をやれば得をすることであろう。
普通に考えて普通に間違えて損をする人の逆の行動をしたいものである。
とはいえモンティホール問題みたいなもので儲けるというのは卑怯すぎる気もする。
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(2004/2/12 増井)
Year: 2003
Date: 2004/02/18 08:59:29
Publisher: 日本経済新聞社