- 著者
- Donald A. Norman
- タイトル
- The Invisible Computer:
Why Good Products Can Fail,
the Personal Computer Is So Complex,
and Information Appliances Are the Solution
- 日時
- 1998
- 出版
- The MIT Press
- コメント
- 各章の内容は以下のとおり。
- エジソンは自分が一番正しいと思って失敗した。
- 初期ユーザとその後のユーザは全然違う。
- 簡単で単機能の「Information Appliance」(IA)
がこれからの本命である。
- メーカのビジネスモデルのせいで計算機は
複雑化を繰り返してきた。
- 音声I/Fも3次元I/FもエージェントもNCもPDAも
複雑化の問題を解決しない。
- 取り換えのきかないインフラを押さえることが重要である。
- 人間は計算機と違って曖昧でエラーに強い。
- 複雑さと使いにくさは違う。
良いコンセプチャルモデルが大事で、メタファとかは駄目。
- フィールドスタディ/行動デザイン/ラピッドプロトタイピング/
ユーザテスト/工業デザイン/テクニカルライティングによって
人間中心のデザインをしろ。
- そうなるような組織にしろ。
普通の組織内階層構造だと手柄の取りあいになってうまくいかない。
- IAは電話やラジオの発明に匹敵する画期的なものだ。
- IAで皆幸せになるだろう。
[語録]
- 3次元I/Fは、自分が動いているのか物体が動いているのか
区別がつかないから本質的に駄目である。(p100)
- エージェントとかの技術は、うまく動くときは便利だが、
うまくいかないときは超ひどいことになるのでやっぱり駄目。(p104)
- 観光地でカメラを使うと楽しめないが、
スケッチをすれば頭に焼きついて有意義である。
前者はIntrusibeな技術で、
後者はEnhancingな技術である。(p126)
-
- 概要
- ごちゃごちゃ書いてあるが、内容は薄い。
文句ばかり言うのをやめて、メーカ側の立場で
これからの計算機を設計する気持ちになって書いた本らしい。
しかし付録で提案してるAIのアイデアというのが皆しょうもない、
というか既にあるものばかりである。たとえばこのようなものである。
- カメラで冷蔵庫の内容を撮っておけばスーパーで困らない
- カメラで車を撮っておけば駐車場で迷わない
- 面白い商品を店でみつけたら撮って帰って家族に見せる
- 医療管理
- 庭いじりサポート (水やりの時間管理とか)
- 家計簿支援
- ハンディなレファレンス
駐車場で写真を撮るぐらい気のつく人ならそもそも
迷うこともないだろうし、店の中で写真を撮ってると
普通は怒られるだろう。
こんなに色々IAを持ち歩くと面倒で仕方がないだろうに。
やっぱりこの人は商品提案などせずに文句だけ言ってて
もらった方がありがたい気がするが。
良い製品を作れるような組織にしろ、というのは心に留めて
おくべきかも。
(1999/2/10 増井) - カテゴリ
- UI,
Design
ISBN: 0262140659
Category: UI Design
Comment: 各章の内容は以下のとおり。
<ol>
<li> エジソンは自分が一番正しいと思って失敗した。
<li> 初期ユーザとその後のユーザは全然違う。
<li> 簡単で単機能の「Information Appliance」(IA)
がこれからの本命である。
<li> メーカのビジネスモデルのせいで計算機は
複雑化を繰り返してきた。
<li> 音声I/Fも3次元I/FもエージェントもNCもPDAも
複雑化の問題を解決しない。
<li> 取り換えのきかないインフラを押さえることが重要である。
<li> 人間は計算機と違って曖昧でエラーに強い。
<li> 複雑さと使いにくさは違う。
良いコンセプチャルモデルが大事で、メタファとかは駄目。
<li> フィールドスタディ/行動デザイン/ラピッドプロトタイピング/
ユーザテスト/工業デザイン/テクニカルライティングによって
人間中心のデザインをしろ。
<li> そうなるような組織にしろ。
普通の組織内階層構造だと手柄の取りあいになってうまくいかない。
<li> IAは電話やラジオの発明に匹敵する画期的なものだ。
<li> IAで皆幸せになるだろう。
</ol>
[語録]
<ul>
<li> 3次元I/Fは、自分が動いているのか物体が動いているのか
区別がつかないから本質的に駄目である。(p100)
<li> エージェントとかの技術は、うまく動くときは便利だが、
うまくいかないときは超ひどいことになるのでやっぱり駄目。(p104)
<li> 観光地でカメラを使うと楽しめないが、
スケッチをすれば頭に焼きついて有意義である。
前者はIntrusibeな技術で、
後者はEnhancingな技術である。(p126)
<li>
</ul>
Bibtype: Book
Author: Donald A. Norman
Title: The Invisible Computer:
Why Good Products Can Fail,
the Personal Computer Is So Complex,
and Information Appliances Are the Solution
Comment1: ごちゃごちゃ書いてあるが、内容は薄い。
文句ばかり言うのをやめて、メーカ側の立場で
これからの計算機を設計する気持ちになって書いた本らしい。
しかし付録で提案してるAIのアイデアというのが皆しょうもない、
というか既にあるものばかりである。たとえばこのようなものである。
<ul>
<li> カメラで冷蔵庫の内容を撮っておけばスーパーで困らない
<li> カメラで車を撮っておけば駐車場で迷わない
<li> 面白い商品を店でみつけたら撮って帰って家族に見せる
<li> 医療管理
<li> 庭いじりサポート (水やりの時間管理とか)
<li> 家計簿支援
<li> ハンディなレファレンス
</ul>
駐車場で写真を撮るぐらい気のつく人ならそもそも
迷うこともないだろうし、店の中で写真を撮ってると
普通は怒られるだろう。
こんなに色々IAを持ち歩くと面倒で仕方がないだろうに。
やっぱりこの人は商品提案などせずに文句だけ言ってて
もらった方がありがたい気がするが。
良い製品を作れるような組織にしろ、というのは心に留めて
おくべきかも。
(1999/2/10 増井)
Year: 1998
Date: 2003/08/01 04:59:50
Publisher: The MIT Press